3月9日にtenten社会科見学を危機管理センターで開催しました。
今回は８人の転入女性と地元女性が参加してくれました。
会場は福島県庁の北庁舎にある危機管理センター。昨年はコロナウイルスの感染拡大により危機管理センターでの社会科見学が中止となったので、今回は2年振りの訪問でした！

今回講座を担当してくれる危機管理課の薄（うすき）さんと乾（いぬい）さんから自己紹介を、続いてスタッフと参加者が自己紹介をしました。
参加者さんの中には宮城県、いわき市、福島市などで被災した経験を持つ方がいらっしゃって、体験談も聞くことができました。
今回防災士の資格を持つ方が3人もいることが判明！さらに勉強をしたいと田村町や郡山市からも来てくれました。

始めに薄さんから危機管理センターについて説明をしてもらいました。東日本大震災の経験を活かし、有事の際は災害対策本部を設置、各所への情報共有など速やかに正確な対応を行えるよう2016(平成28)年から運用が始まったそう。
危機管理センターがあるこの北庁舎は地震の揺れを少なくする免震構造になっているとのこと。

説明を受けた後は実際に見学。
有事の際に記者会見などを行うプレスルーム、災害指定職員用の食料や衣類や資料が保管された備蓄倉庫、展示スペースを見せてもらいました。
展示スペースには長期保存可能な水や食品、ライトや簡易トイレ、段ボールで作るベッドなどの防災グッズが展示してあり、皆さん熱心に手に取ったり試してみたりしていました。
気になったのは、乾さんもお薦めしていた、水・食品・ライト・簡易トイレなどが、車内用にコンパクトにまとまったセット！準備しておこうと思いました！

会議室に戻り防災講座のスタートです！
東日本大震災や2019年の東日本台風、2022年の福島県沖地震の被害などのスライドで解説、途中自身の体験をシェアしてくれた参加者もいました。
VRで震度6強の地震を体験。
「地震です」の警報音にまずドキッ！だんだんと揺れが大きくなってきて周りの物が倒れたり、落ちて割れたり…。
「食器棚やテレビを押さえに行ったりせず、1番に自分の身を守る行動を取ってくださいね」と乾さんからアドバイスがありました。

2つ目のVR体験は風水害・土砂災害。
浸水のスピードの速さを体験できました。
その他にも講座内では家に備えておくといざという時に役立つ防災グッズの紹介や、避難する時に持っていく物を考えて準備しておくこと、避難行動やハザードマップを知っておくことの大切さ、車での避難の注意点などを解説してもらいました。
ただ、「住んでいる『環境』『場所』『状況』は人それぞれなので、自分に合った避難計画『マイ避難』という考え方が大切！」というお話がありました。

質疑応答では体験談も踏まえた質問に乾さんが丁寧に真摯に答えてくださって、活発なやりとりができました！
担当してくださった薄さん、乾さんのご説明はとてもわかりやすくて、各部屋の見学や防災講座・VR体験はとてもためになるものでした。さらに参加者さんの体験談も共有してもらえて充実した貴重な2時間でした！ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました！

最後に皆さんからいただいた感想をいくつか紹介します。

・実際に被災された方の実体験を聞けたこと、県の情報サイト「ふくしまぼうさいウェブ」を知れて良かった。
・県職員さんの説明も分かりやすく、防災に対する立ち位置も素晴らしかった。
・自治体の取り組みを知れただけでなく、実際に住んでいる人の声（被災体験）を聞けてよかった。
・防災意識が低いので、今回の話を聞いてしっかり準備をしないといけないなと思った。
・転入者ではないですが、福島にずっといる者として、転入者の意見を聞いたり話し合える機会がありがたかった。

スタッフ自身今回の社会科見学に参加したことで具体的に何を準備しておけば役立つか、よりリアルな避難計画をしておくことの大切さもわかって、防災について家族と話し合うきっかけができました。
災害から命を守る行動をとれるよう準備をして、より安心して福島で暮らしていきたいですね！

【参考情報】
災害情報がまとめられている「ふくしま ぼうさいウェブ」
※河川・道路状況のライブ映像、ハザードマップなども見ることができる
https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/bousai/
福島県公式「防災ツイッター」
https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/16025b/bosai-twitter.html
全国行政防災アプリ
※福島市で災害が起きた際の避難所開設情報がチェックできたり、吾妻山の活動情報、降雪情報などのお知らせが来る
https://www.city.fukushima.fukushima.jp/kikikanri-b/bosai/mail/bousaiapri.html