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tentenインタビューvol.6 佐藤陽子さん~転入者と福島をつなぐ移住コーディネーター「安心して福島に来てください」~

県北
福島市

見知らぬ土地への引越しは期待と不安がありますよね。
福島県の県北エリアに移住するなら、会って欲しい人がいます。
それは、移住コーディネーターをしている佐藤陽子さんです。
現在、県北エリアの福島市に住んでいる私も、以前下見に来た時、移住コーディネーターの佐藤さんに転入予定地域を案内してもらいました。福島県に知り合いができたことと、インターネットでは知りえない総合的な地域情報を入手できたので、未知の土地への不安ばかりだったのが、楽しみでいっぱいになりました。
「福島に来られてから困ることがないように、できる支援をし続けたい」と話す佐藤さん。今回のインタビューでは、tentenを運営するベルフォンテ代表の藤本菜月さんと一緒に、移住コーディネーターのこと、私が転入前に下見に来たときに教えてもらった情報、県北エリアの魅力、そして転入前に参加できる移住者向けイベントについて教えてもらいます。

▲移住コーディネーター佐藤陽子さん。福島県郡山市出身。家族の転勤で県外に滞在経験あり。飯館村に12年滞在したあと、福島市に移住し15年が経つ。既に成人している3児の母。 数々の仕事を経験し、2017年から移住コーディネーター県北地域担当として勤務。

地域のエキスパート!総合的かつ、リアルな情報が聞ける移住コーディネーターとは?

―移住コーディネーターはどういったお仕事でしょうか?

(佐藤)福島県庁が移住のサポート役として設置したもので、移住者と地域のマッチングを行っています。移住希望者に移住候補地の案内や、東京で移住希望者向けにイベントを企画・参加しています。私の仕事は、なんでも相談屋の一面がありますね。移住者さんが抱える悩みや不安…仕事もそうだし、子育てもそうだし、生活環境とか家とか、福島での生活にまつわる総合的な相談に乗ることが仕事です。相談内容によっては、専門家に繋ぐことも大切な仕事の1つです。

―移住コーディネーターは佐藤さん以外にもいらっしゃるんですか?

(佐藤)います。移住コーディネーターは全員で7人いて、福島県を会津、南会津、県北、県中、県南、相双、いわきの7つのエリアに分けたエリアごとに1人います。私が担当するのは、福島市、二本松市、伊達市、本宮市、桑折町、国見町、川俣町、大玉村を有する県北エリアです。

―移住コーディネーターのお仕事で、何が大切だと感じていますか?

(佐藤)移住者と地元の方とを繋げることが重要だと思っています。移住したあとで困ったときに、なんでも相談できる人がいることが移住者にとって大切なので、そういった人を紹介できるように、いろんな方と私自身が繋がるようにアンテナを張っています。

―移住コーディネーターにはどこで会えますか?

(佐藤)東京でしたら、イベントに来てもらえれば会えます。イベントの情報は、フェイスブックの「ふくしま県北移住応援隊」と、県北地方振興局の定住・二地域居住のページにイベントの告知をしていますので、気軽に来て欲しいです。また、福島の県北エリアに来られることがあれば、事前に連絡をしてもらえれば案内しますよ!

―転勤族も移住コーディネーターに相談したり、案内をしてもらったりできますか?

(佐藤)もちろんです。移住希望者の方には、仕事が絡んでくるので仕事の候補地を案内して回りますが、転勤族の方には、決まっていれば転入希望地域を案内させてもらいます。

(藤本)転勤族も利用できるのは嬉しいですね!

(佐藤)せっかく福島県に引越して来てくれる方に、少しでも県北エリアのいいところを知ってもらいたいですし、福島での生活で困って欲しくないと思っています。

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▲転入前に福島に下見に来たとき以来の再会、佐藤さん(右)とインタビュアー小島(左)

(藤本)小島さんが移住コーディネーターを知ったのはいつですか?

(小島)福島県の「ふくしま移住希望者支援交通費補助金」制度を利用する過程で、移住コーディネーターの佐藤さんを紹介してもらいました。

(藤本)そういう補助金もあるんですね!

(小島)引越し予定者のうち、下見に来る人を対象に宿泊費を補助してくれる市町村もあります。下見に来るときには一度調べてほしい制度です。

(藤本)下見ではどういったところを回ったんですか?

(小島)最初に市役所で市のパンフレットをみながら、福島市が自然豊かで食べ物がおいしいことや、春に咲く桜、桃の花の美しさなど、福島のいいところを紹介してもらいました。また、商業施設が並ぶ地域、住宅街でも子どもが多い地域など、福島市の情報を教えてもらいました。転入後の不安も聞いてもらったあと、夫の職場と子育て環境、特に車が一台しかないといった事情を踏まえ、どの地域が住みやすいかを教えてもらい、実際に車に乗っておすすめの地域を案内してもらいました。近辺にある子育てで活用できる施設や、スーパー、ドラッグストア、児童館、幼稚園、公園、猫を飼っていたので動物病院の場所も教えてもらいました。
道中、福島市はごみ袋が有料ではないけどスーパーの袋が有料なので買う必要があるとか、どこのスーパーはポイントが貯まるかとか、夏が暑いことや、冬の雪事情、駅前の駐車場事情など…生活していないとわからないし、なかなか聞けない情報も知ることができました。

(藤本)どのぐらいの時間をかけて案内してもらったんですか?

(佐藤)確か2日間ぐらいでしたね。

(小島)はい。市役所で話を聞くぐらいで終わるのかと思ったら市内ツアーが始まり、さらに翌日も個人的に回る予定だったのですが、午前中は市の職員の方が家の下見に同行してくれ、午後も佐藤さんが、まるせい果樹園に連れて行ってくれました。

(佐藤)小さいお子さんがいたので、十六沼公園も行きましたね。

(小島)そうです!ぴょんぴょんドーム(※十六沼公園にある子どもが遊べる場所)が子どもに人気があると紹介してもらい、今も利用しています。

(藤本)福島市の案内というと、子育て世代の人には公園などを案内して回られるんですか?

(佐藤)そうですね。他にもコラッセ福島を案内します。最上階にある展望ラウンジは、福島市全体を一望できるので、東京・仙台の方向や、福島市にある信夫山などの位置関係がわかります。福島市には、他にも雇用や仕事に関する相談窓口が多数ありますが、コラッセ福島2階にある「ふるさと福島就職情報センター福島窓口」をよく案内しています。ふるさと福島就職情報センターは、福島県内で働きたい人のための相談窓口で、転入者向けの求人情報もあります。東京にも窓口がありますので、東京で福島の仕事を探すときに活用してください。

(藤本)小島さん、移住コーディネーターと一緒に下見してどうでしたか?

(小島)福島の温かい人情に触れ、福島での新しい人との出会いが楽しみの一つになりました。2泊3日の滞在で、時間があまれば見学に行きたいと思っていた県立美術館やこむこむなどにも行くことができ、想像以上に現地の情報を手に入れられました。夫と私が下見しただけでは分からない、不動産と仕事、子育て環境などの生活情報を掛け合わせた地域の情報は、転入する地域を決める決定打になりました。実際に市内を車で回ったので、土地勘覚がかなり身につき、転入後の不安を減らすのに一役買ってくれました。福島に下見に行けるのでしたら、移住コーディネーターの方と行くのがおすすめです!

移住者向けイベントで福島の人と繋がろう

―東京で開催しているイベントについて教えてください。

(佐藤)私が関わった大きなイベントだと、「東北UIターン大相談会」(毎年7月ごろ)と、「福島くらし&仕事フェア」(毎年11月ごろ)があります。

▲東北UIターン大相談会(2019年)

▲東北UIターン大相談会の様子

(佐藤)「福島くらし&仕事フェア」は福島県の全市町村のブースが並ぶ福島最大の移住イベントで、前回の開催時には、藤本さんにも会津木綿で作る「山マグネット制作体験」のワークショップと、tenten café@東京を開催してもらい、移住希望者の女性の座談会を開いてもらいました。他にも移住イベントは、「ふるさと回帰フェア」(毎年9月ごろ)があります。

― このような移住者向けイベントでは先輩移住者も参加して話をしてくれたり、ワークショップを開いたりすることが多いですが、先輩移住者と個人的につながることはできますか?藤本さんが参加されたときはどうでしたでしょうか?

(藤本)はい、フェイスブックで繋がっていますよ。何度か連絡が来てメッセージのやりとりをしました。tentenで運営している「ふくしま転入女性コミュニティ」にも入ってもらいましたし!

―福島に転入する前に福島の人と繋がれるのは本当に心強いですね。他にも月1回のペースで東京でイベントを開催されていますが、それはどういった内容ですか?

(佐藤)今年度(2019年度)は毎月「ふくしま“県北”移住セミナー」も開催しました。ゲストスピーカーには、県北エリアで起業した人や、会社勤めの人などに来てもらっています。講演のあとにはフリートークのセッションもありますので、県北エリアでの生活のことも聞けますよ。転入してきた魅力的な人を、これからも見つけてご紹介していきます。

―今後のイベントへの意欲をお聞かせください。

(佐藤)今後はもっと、利用者の方のニーズにより合ったイベントにしていきたいです。以前開催したことのある「福カフェ」というイベントは、先輩移住者とゆっくり話せるもので、これをぜひ開催していきたいと思っています。福島に来る前、さらに来てから、なんでも聞ける相談相手を参加者の方に紹介できるように、移住者の方、地元の方と繋がっていきます!

佐藤さんが熱弁「県北エリアは子育てするのにいいですよ!」

―県北の魅力はどういったところでしょうか?

(佐藤)食べ物がおいしいことです。野菜もいいものがありますが、特に果物は甘くておいしいので、ぜひ食べて欲しいです。福島市には、フルーツラインという道路があり、道路沿いには果樹園がずらーっと並んでいます。福島県であれほどの樹木が並んでいる地域は他にありません。春に桃の少し濃いピンクの花が咲くと本当に美しいですよ。

―確かに福島市に来てから、息子が生野菜も食べてくれますし、果物も出すとあっという間に平らげてくれるので、本当においしいんだなと驚きました。

▲フルーツライン沿道に並ぶ果樹園、春には花が咲き乱れます

―現地案内のときに、無料の屋内遊び場もお勧めしてくれましたね。

(佐藤)2011年の震災後に屋内遊び場が一気に増えたので、比較的に新しい設備ばかりです。県北地域で19施設あり、福島市には、「こむこむ」と「さんどパーク」があります。大型遊具もあって思い切り体を動かすことができますよ。子育て中の方には本当にいい場所だと思います。

―ボーネルンド社がプロデュースしているところもあり、魅力的な遊び場が多いですね。私の子どもたちも、行くと夢中になって遊んでいます。室内で砂遊びができるのも、母親として嬉しいポイントです。

(佐藤)県北エリアには他にもたくさん屋内の遊び場があるので、福島にきたらぜひ遊びに行って欲しいです。

▲福島県屋内遊び場マップ(2018年12月版)、既に実施が行われていない場所もあり

―魅力的な道の駅もありますね。

(佐藤)県北エリアは、道の駅も充実してます。どんどん新しい道の駅が誕生していて、2017年には7つめの道の駅「伊達の郷りょうぜん」が伊達市に誕生しました。福島市の「つちゆロードパーク」、二本松市の「安達智恵子の里」と「ふくしま東和」、「さくらの郷」、国見市の「あつかしの郷」、川俣市の「川俣シルクピア」とそれぞれ特徴があります。ぜひ足を運んでみてください。

まとめ

不安も多い新たな土地への引越しですが、移住コーディネーターに会ってみると、楽しみが増え安心できます。福島に引越す前に、東京でのイベントに参加したり、引越し先の下見に来たりして、先輩移住者の方とも繋がることができれば、鬼に金棒です。下見に来るときには、移住希望者支援交通費補助金の申請もすると、移住コーディネーターとも繋がりやすいので、お勧めですよ。市町村によっては、移住者向けに宿泊費の補助もしてくれますので、確認しましょう!
最後に、移住コーディネーターの佐藤さんから転入女性の皆様に「転入後もサポートしていきます。安心して福島に来てください!」とエールを預かりました。
私たちtentenライターも、引き続き転入者のみなさんに有益な情報をお届けしていきますので、楽しみにしてくださいね。

▶フェイスブックページ「ふくしま県北移住応援隊」
https://www.facebook.com/ふくしま県北移住応援隊-329305204183678/

▶県北地方振興局Webサイト
https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/01210a/kenpokushinkotop.html

▶移住コーディネーター(県内各エリア)、福島県移住ポータルサイト「ふくしまぐらし。」https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/fui/coordinator.html

▶ふくしま移住希望者支援交通費補助金
https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/11025b/10000.html

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