もしもの時は大丈夫!?郡山市の水害防災対策について調べました!
梅雨の季節を迎え、いよいよ夏も目前。お祭りに花火大会にと心躍る催しも多いこの時期!
しかし、その一方で気を付けなければならないことは、そう、台風や大雨です!
ここ数年は毎年どこかで大雨による災害が発生しています。
皆さんはご自分の住まいの防災チェックはされていますか?
転入先の住みなれない土地では、地盤の弱い場所、水が上がりやすい場所などを把握するのは難しいものです。
後ほど触れますが、私も今年3月に郡山に越して来たのですが、引越し後早速ゲリラ豪雨の際に水害の怖さを実感。。。
その時は、郡山市が水害の多い土地だということすら知りませんでした。
・住む土地の危険はどのようなものがあるのか?
・いつどこに避難すればいいのか?
・市での災害対策は?
万が一に備えて生活地域の災害の危険や非難場所など把握し、自分と愛する家族を守れるよう準備しておきたいものです。
そこで、郡山市役所で水害防災に関して話を聞いてきました。
安心・安全な生活に役立てるよう、そこでの学びをご紹介いたします。
住んでから知った、水害と隣り合わせの郡山市の現状
引越し早々水害を経験!ゲリラ豪雨であっと言う間に冠水
海のない郡山市は、水害はない、あっても被害は少ないだろうと思っていた私。
それが大きな間違いだと、引越しして1ヶ月ほどで遭遇したゲリラ豪雨の際に思い知らされました。
夕方、雷と共に雨が降り出し「すごい雨だねぇ!」と子ども達とはしゃいでいたら・・・
なんと、窓から見える通行人がズボンを膝までまくって、ジャバジャバと歩いている姿が見えるではありませんか。
慌てて外に出てみるとあっという間に水位は上昇。
この時すでに周囲は大人の膝丈まで冠水。
車も出せません。
これまで住んでいる家が冠水するような体験をしたことがなかった私。
「この状況は避難しなくてはいけないのか!?持ち物は?いや、子どもを3人連れて動くより、自宅にいる方が安全か!?車は大丈夫か!?」
と、大慌て!
幸い、雨足が弱まるとすぐに水は引いたので、大事にはいたりませんでした。
しかし、引越しの際に冠水の恐れのある地域の確認をしていなかったことを大反省。どうりで家賃が安いわけだ。
そう何度も引越しは出来ないので、自分でできる備えのため、郡山市の水害と防災について調べることにしました。
郡山市は高低差と川に注意!地元住民に聞いた冠水しやすい地域
郡山市の水害には2種類あります。
①洪水による浸水(外水はん濫)・・・大雨で川水が堤防からあふれたり、堤防が決壊したりすることによって発生する洪水
②大雨による浸水(内水はん濫)・・・大雨で雨量が都市の処理能力をこえると起こる浸水害
川があることと地域によって高低差があることで、2つの視点から水害に気を付ける必要があります。
行政が出している水害防災マップも2種類あります。
①洪水による浸水
郡山市は郡山駅の東側に阿武隈川が通り、そこから谷田川、笹原川、逢瀬川、五百川、藤田川が派生する形で市内を流れています。
では、川周辺での水害はどのようなものがあるかご存知でしょうか?
市役所河川課の方から聞いた川の周囲の3つの注意点がこちら。
・土地が低いので、水が溜まりやすい。
・洪水の危険がある
・土が砂状の場合が多く、地盤が弱く液状化しやすい
川の水の被害だけではなく、地盤が弱いことにも注意が必要です。
また、阿武隈川の堤防決壊やはん濫は、昭和61年の台風による大雨災害以降起こっていません。しかし、この災害の被害は甚大だったそうで、ハザードマップも昭和61年の被害状況をもとに作成されているとのことです。近年では、堤防決壊までは至っていませんが平成10年の台風での被害も大きく、住人への影響も多大なものだったそうです。。
阿武隈川の流れが台風の進路と一致しやすい傾向があるようなので、今後も注意が必要です。
*阿武隈川の洪水の記録http://www.mlit.go.jp/river/toukei_chousa/kasen/jiten/nihon_kawa/0207_abukuma/0207_abukuma_02.html
②大雨による浸水
土地が低いのは川の周辺だけではありません。
市内には坂が多いです。
その坂のたもとはやはり水が溜まりやすくなります。
大雨で被害が出やすいのもこの地域。
我が家もハザードマップの浸水地区になっていました。
郡山駅周辺や市民会館など、川から離れている所でも注意すべき地域があります。
以下の3つが地元住民に聞いた大雨の被害を受けやすい地域の見分け方です。
・坂のたもと
・道の側溝にある排水溝が大きい所(水が溜まりやすいため、排水しやすいように水の入り口が大きくなっている)
・住宅の土台を高くしている家が多い地域
このような地域は冠水の被害が出やすいそう。
駅近でも公共施設がある場所でも冠水しやすい場所が多々ありますので、水害の起きやすい場所は把握しておくと避難時にも役立ちます。
素晴らしい郡山市の防災対策。SNSでの情報発信や雨水貯留管の新設計画を実施!
水害の危険が多い郡山市ですが、安全を目指し市で様々な対策が取られています。
情報収集手段
防災情報は市民が利用しやすいよう、様々な方法で発信しています。
・防災行政無線や緊急速報メール
・防災ウェブサイト
・SNS(Facebook、twitterなど。「防災こおりやま」で検索。「いいね!」や「フォロー」で利用できるようになります。)
・電話ガイダンス(024-924-2211)
・郡山コミュニティ放送(ココラジ)周波数FM79.1MHz
・メールマガジン(防災ウェブサイト内の「防災メールマガジン」から登録)
*詳しくは防災ウェブサイトで確認できます。
ハザードマップ
先ほども記載したハザードマップは郡山市役所でもらうことが出来ます。
地区ごと細かく書かれているので、避難経路などの作成にも使いやすいです。
避難場所も記載されています。
引っ越す前にこのハザードマップを見て住む場所を決めるのもいいですね。
水害防災関連サイトの運営
▶大雨による水害に備えましょう
気象庁や福島地方気象台、浸水ハザードマップなど災害や避難に関する情報のリンク集のサイトです。https://www.city.koriyama.lg.jp/bosai_bohan_safecommunity/bosai/10678.html
▶浸水ハザードマップ
上述のハザードマップはネット上でも公開されています。https://www.city.koriyama.lg.jp/bosai_bohan_safecommunity/bosai/7/10325.html
▶郡山市3次元浸水ハザードマップ
ゲリラ豪雨や台風により発生が予想される市街地の浸水状況についてシミュレーション解析を行い、コンピューターグラフィックスを用いて立体的に表現したものです。時間の経過に伴う浸水の発生状況を立体的な映像で見ることができます。
今お住まいの家が浸水の被害を受ける可能性があるかどうか事前に確認できます。https://www.city.koriyama.lg.jp/soshikinogoannai/jogesuidokyoku/keieikanrika/gomu/2/4266.html
貯留管の設置
大雨による冠水の被害軽減のため、雨水を地下管へ逃がす貯留管の設置が始まりました。現在着工中で、3~4年後に完成予定のこと。
▶郡山市ゲリラ豪雨対策9年プランhttps://www.city.koriyama.lg.jp/kurashi/jogesuido_jokaso/2/10677.html
貯留管の設置によって100%水害がなくなるわけではありませんが、少しでも被害が軽減されるのは嬉しいことです。
自分でできる防災対策って何!?水害地域での生活ポイント
防災マップを見て頂けるとわかりやすいですが、今まで記載してきたように郡山市は水害と隣り合わせです。
一体、地元の方はどのように対策しているのか、市役所や地元の方に話を聞いてきました。
①早めに避難する
上記で紹介したゲリラ豪雨での我が家の冠水ですが、防災無線などは聞こえませんでした。
ゲリラ豪雨などの局地的な大雨は突然で、冠水するまでの時間もあっと言う間。避難指示などが間に合わない場合もあるのでしょう。
近年増加する局地的な豪雨などは予測が難しく、雨量も把握しにくくなっています。
前もって冠水地域や非難場所、浸水被害の少ない地域を把握し、大雨の際は坂の上など高台へ早目に避難をすることが重要です。
また、防災対策として排水設備が整ってきているので、冠水しても水が引くのが比較的早く済むこともあります。
状況に応じて、雨の降り方を見て、車だけを高台へ避難させる方もいるそうです。
②住宅の設備を水害対策にする
住宅の土台を高くしたり、家の周囲に壁を設けてたりして水の侵入を防いだりすることもできます。
郡山市では水害危険のある地域への建設基準などはありません。自己負担にはなりますが、自分で水害対策をしている方も多いそうです。
③生活の中心を2階以上にする
万が一、床上浸水などの被害があってもダメージを軽減するため、生活スペースを上の階に設置するということもできます。
④道路、側溝、排水口を綺麗にしておく
排水設備が整っていても、ごみや落ち葉などで水の入り口が詰まってしまい、排水がうまく機能しないことが多々あるそうです。
市でも清掃は行っていますが、市全体を常に綺麗に保つのは難しいのだそう。自宅周辺の泥やごみ、落ち葉など排水の妨げになるものは除去するように心がけると、災害の軽減につながるのではないでしょうか。
まとめ
自然災害はいつどこで起こるかわかりません。近年は局地的な豪雨なども各地で増えてきています。
市の職員の方も話しておられましたが、防災マップにも記載されないような細かな情報(道路一本の境で浸水地域が分かれる、どの程度の雨で避難してきたかなど)は、住まいの近所に長く暮らしてきた住民の方が一番よく知っているとのこと。
近隣の方とコミュニケーションをとるのも防災の一つなのかもしれません。
日頃から防災に対する備えをして、家族を守れるようにして安心安全な生活を送りましょう。